教育現場 モバイル型遠隔情報保障システム実証実験<14>

sama

2009年10月20日 00:15

2009.10.15 (木)
松本市内小学校 5年生

社会見学 9:00~11:00 大型トラックの見学
     13:30~14:30 ボールベアリング工場見学

こちらの小学校では初となる遠隔通訳でしたが、現地では
お母様がマイクの設定などを担当してくださり、終始落ち着いて
対応してくださいました。

<午前>
お母様のご配慮もあり、トラブルもなく通信状態も良好でした。

お母様は、予備のiPhoneを使って、その場に集まっていた
大手自動車メーカーの方々などに、iPhoneの画面を見せて、
システムを積極的にご紹介くださったそうです。

実際に運転席を見学する際は、児童が入れ替わりで説明を
聞いていたようで、同じ説明がくり返されていましたが、
「(説明をくり返しています)」という表示にするなど、
情報量が多くなりすぎないように注意しました。

<午後>
準備中は良好でしたが、開始直後からマイクからの音声が
ほとんど聞き取れない状況でした。

お母様からのご報告によると、工場と併設の食堂で、
会社概要や社長のお話を聞いていたそうですが、
工場側の壁近くにペアリングiPhoneがあったことで
通信状態に影響が出たのか、マイクからの音声が明瞭には届かず、
ほとんど入力することができませんでした。

お母様が気がついてiPhoneを持って、窓側に移動してくださってからは、
非常にクリアに音声が取れ、会社説明のDVDの音声の文字を、
そこにいらした校長先生、他の先生方、それから企業のみなさんで
感激してくださったそうです。

工場内の見学では、工作機械などの音が激しかったようで、
ハンドマイクを使っての説明でしたが、Bluetoothマイクには
影響しませんでした。また、機械音もまったく邪魔に感じることなく、
音声が聞き取れました。

他のお子さんたちもお母様も、機械音のために説明を聞き取れず、
「iPhone画面で確認しながら見学した」ということでした。
文字情報支援は難聴児だけのためでなく、有意義な場あることを
再認識しました。

以下、お子さんたちからの感想をいただきました。

要約筆記の文字情報があったから話されている内容が全部わかったし
メモを取りやすかった。
話していることが少し遅れて文字になってるのがわかって
待ってて確認したりしたけど、遅くて困った感じはなかった。
工場の中はうるさくて、ほとんど話している声はわからなかったから
要約筆記があってよかった~と思った。
午後の工場の社長さんの話がうまく文字で届かなくて、
耳で頑張って聞いてみたけど、難しい言葉が多くて、
やっぱりよくわからなかった。
でも今日は要約筆記がある~と思って安心できた。
首にかけて歩いたりするとブラブラして、画面がひっくり返ってしまって
読む時に慌てちゃったことがあった。

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