義務教育現場の要約筆記体験事業<1>

sama

2008年10月10日 20:06

長野県の「人工内耳センター利用者親の会」事業

 義務教育現場の要約筆記体験事業 2008の第1回を担当させていただきました。

日時:2008年10月3日 1時限目、2時限目
学校:諏訪地域の小学校(難聴学級有り、専任の教師有り)
  *難聴学級の先生はじめ、校長先生以下、学校全体が協力的でうれしかったです。
   先生方、ありがとうございました。

対象:小学校3年生 1名

・1時限目は、1学期の終業式。
 体育館に全校生徒が集まり、お友達の作文発表や校長先生のお話がありました。

 <準備の様子>


 1,難聴生徒のほぼ中央に、3年生が並ぶということで、表示用PCをその当たりに設置。
 2,LANケーブルを伸ばして、体育館最後方の通訳者席(2名)のHUBにつないで通訳。

 〔難聴生徒の感想〕
 ・お友達の作文は、読む速度が非常に速くて「作文の発表はモニタ-が無かったら、
  全然わからなかったと思う。」
 ・校長先生のお話も、普段、耳だけで聞き取ろうとするより「初めてよくわかった。
  今までは、聞こえてきたけど、よくわからなかったから~。」と、
  視覚で理解を深めているようでした。
  

 〔思わぬ成果〕
 ・難聴児ではないが、6年生の特別支援学級の生徒さん(視覚優位で、耳からの情報の理解が
  難しい生徒さん)が後方から表示用PCを、ずっとのぞいており、終了後に「見たら、話が
  とてもよくわかった」と、お聞きできました。 

  もしかしたら、文字情報があると、理解が進むお子さんたちは、とても多いのかもしれません。


・2時限目(クラスの教室にて)・・・ 算数(あまりのある割り算

 <授業中の様子>



 1,難聴生徒の机の端に、8インチモニターを設置。
   先生を見る時の視線の報告に設置するよう、配慮しました。
 2,モニターには、VGAケーブルを伸ばして、教室後方、入り口近くの
   表示用PCに接続。
   2人の通訳者で入力を担当。

 〔難聴学級の先生より〕
 ・普段、手書きでサポートしているが、なかなかすべての情報を提供できない。
  担任の先生が、他の生徒さんを注意している様子が文字として流れ、
  難聴生徒がそれを見て、クスッと笑ったのがとても印象に残った。
  普段の授業では、入れてあげられない情報だったので。
 ・難聴生徒は、自分の耳で聞き取ったことを、画面の文字で確認して、
  行動していたようだった。「正しく聞き取れているか」が確認できて、
  ホッとしているような、安心して授業に参加しているような表情だった。

 〔難聴生徒の感想〕
 ・「教室でも、毎日あるといいな・・・」

 〔難聴生徒のお母様より〕
 ・私の思っていた以上に、本人が要約筆記を欲しいと感じた事に、
  少し驚いているほどです。

  ますます、付けてあげたい!
  付けられるように努力しなければ・・・・と思っています。


要約筆記を勉強しているお母様が前日から準備をきちんと行ってくだり、
とてもスムーズに通訳に望むことができました。
また、担任の先生も、やりにくかったことと思いますが、普通のように
授業を進めてくださり、ありがとうございました。
難聴学級の先生には、打合せ、準備、片付け、懇談と、非常にご尽力を
いただきました。ありがとうございました。

 ぜひ、1回でも多く、要約筆記の付いた授業を実現させたいと思いました。

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